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「好き」を連続させたことで生まれていく共感 | KINOMITO

5月7日からのpop upにてoffLineの空間を彩ってくれたKINOMITOさん。スワッグやリースに加え、部屋の一角をさりげなく飾るサシェやキャンドルなどの雑貨たちも見る人、手に取る人たちをワクワクさせてくれました。
思わず見入ってしまう繊細なつくり、木の実や花々のかわいらしさ、一歩別の世界に入り込んだような感覚を覚える全体のしつらえ。
そんな作品と空間をつくるKINOMITOさんが大切にしていること、そして活動への想いを聴きました。

「好き」の直感に任せてつくる

制作の中で大切にしていることを教えてください。
 KINOMITOさんはどんな風に作品作りをされているんですか?

KINOMITO直感に任せてつくっていくことが多いです。あんまり考え過ぎずに、花材だけ選んで、直感でいいな、素敵だな、と思ったものを作っています。それだけに任せてるって言ってもいいくらい(笑)。文章とか言葉がすごく苦手で、上手く伝えられないんですけど、、やってみて、違ったら直して、っていう風に作っています。 人と同じなのがあまり好きじゃなくて、一般的とか普通なものだとつまらないと思っちゃうんですよね。自分だけのものを作りたい、という思いで自分の感覚を大切に制作しています。

梅澤KITNOMITOさんの出店って独特な雰囲気があって目を惹きますよね。初めて見たときも、パッと見てちょっと他と違う感じがあって、何屋さんなんだろうって思って。ドライフラワー作家さんだと吊って飾るものが多いイメージだけど、KINOMITOさんの作品は置くものが多いですよね?

Kそうですね。細々としたものが好きなので。最初はスワッグだけ作っていたんですけど、それだけ作っていたら飽きてきちゃって。それで色々作っていったら細かいものをつくるのが楽しくって。細かければ細かいほどいきいきしてずっとつくっています(笑)。


お店をつくるように全体をデザインする

そう、その感じがすごくかわいらしいなって思って。世界観とか意識していることはあるんですか?

K木の実が好きなので、それはメインで使っています。あとは全体の雰囲気をつくることです。元々雑貨屋さんに勤めていたので、リースとかスワッグだけだと物足りなく感じてしまって。どうしても花材が余ってしまうので、小さいお花を集めてサシェやキャンドルを作成して。そういう雑貨も含めて一つのお店としてイメージしています。出店する時のしつらえも、古道具が好きなのでそういうものも取り入れています。お花からイメージして古道具を選んでいるんですけど、それも含めて自分の好きな感じでやりたいなって。なので、お花だけじゃなくて全体の雰囲気を見て良いと言ってもらえると嬉しいんです。今回のしつらえを考えたときも、入り口の正面のところを最初に考えました。お花屋さんなんですけど、そういうところも気にしちゃうんですよね。

そのおかげですごくpop upらしくなりましたよね。立ち止まってくれる人も多かったし。

K商品もただテーブルの上に並べるだけじゃなくて、足元にもおいてみたりとか、壁にかけてみたりして、動きが出るように配置しているんです。使う机とかは変わらないんですけど、出店場所によって色々組み合わせて作っています。

作品それぞれだけでなく、空間全体もデザインされているんですね。

Kそうですね、やっぱり雑貨とかインテリアとかそういうものが好きなので。育児が始まって専業主婦をしてたときも、家事育児だけやっていたらノイローゼになっちゃうんじゃないかって感じになって、インテリアの勉強とかをしていたんです。本当に好きなことしか頭に入らないんですよね(笑)。
あとは、全体を通じて「丁寧に作る」っていうのは大事にしているポイントです。しつらえも、余計なものが見えないようにしたいし、作品も裏表がないよう、360度どこから見てもいいように作っています。普段気にしないことはたくさんあるのに、そういう細かいところは気にしちゃうんですよね(笑)。


イベントで見出した共感がつないだ今

イベント出店の活動についても聞かせてください。先日は、Rogue Coffeeさんと美里でGrow a forest MARKETを共催されていましたよね。あのイベントはどんなきっかけで開催に至ったんですか?

Kすーちゃんと初めてコラボをしたのは去年でしたね。私が開催したワークショップにお菓子をつけるってなった時にお願いして。その流れで「小さくてもいいから楽しいことやりたいよね」って話をして、一緒に何か出来たらいいなと思っていたんです。最初は2人で小さくてもいいかなって思ってたんですけど。

でも実際にはあれだけ大きなイベントになって、お互いびっくりだったよね。

Kあの場所が気に入っちゃったんですよね。ここでできたらいいなって思っていて考えていたら、すーちゃんと意気投合して、やってみようか!って。あそこは絶対いいなって思ったんですよ。自分の好きな雰囲気のイベントができそうと思って、そこにすーちゃんも共感してくれたから、そこでやってみようってなりました。

私も地元を盛り上げたいって気持ちがあったし、あの場所を見ていいなって思って。
好きな雰囲気とかモノが一緒だから共催できたのかもしれないね。

そういうつながりがoffLineでのpop upにもつながっているんですね。

K実は、梅澤さんとすーちゃん、同じ日に声をかけてもらったんです。
え~そうだったんですか!すごいご縁ですね。ちゃんとつながって今日に至って、嬉しいですね。
KINOMITOさんを初めてイベントで見かけたとき、最初は買わずに通り過ぎたんですけど、なんとなく気にかかってもう一度引き返してショップカードをもらいに行ったんですよ。直感的になんかいいなって思って。終わり際だったので商品はもうほとんどなかったし、わざわざ行って買わないのもあれかなって思ったんだけど、行っちゃいましたね。

Kありがとうございます。それがあったから今があるなって。

人生が変わるタイミングなんてほとんどないけど、振り返ると「あの時のあの一瞬」だったりしますよね。嬉しい限りです。
また美里でのイベントもやる予定なんですよね?

Kそうですね、また10月に。前回の反省も活かして、もっといいものにしていきたいです。あんな素敵な場所をそのままにしておくのはもったいないので。

続けていきたいですね。


自分の町を大切にそれぞれの活動を届ける

今後やっていきたいことなどについても教えてください!

Kイベントは続けていって、いずれはアトリエみたいな場所も欲しいなと思っています。そこで制作したり、お客様に来てもらったりしたいなっていう夢も持ちながら。でも基本は出店とかで、色んな人に対面で届けたいですね。多分あまりネット販売は向いてないと思うから(笑)。
あとは、地元を大事に活動したい気持ちも強いです。生まれも育ちも、結婚してからもずっと深谷にいて。でもすごく自分の町が好きなので。
同じ町に>KINOMITOさんがいるっていうのが嬉しいです。自分がコーヒー始めた理由も。地域をよくしようまでは言わないですけど、自分がコーヒーやってることで、ちょっとでもいい町になったらいいなって思っているのがあって。こういう風にやってるとKINOMITOさんみたいに色んな人に会う機会が増えて。「こういう人、自分の町にいたんだ」っていう出会いがあると、それだけで豊かになる。きっとコーヒーやってなかったら会えなかった人たちだろうし。コーヒーって言ったら軽いものだと思うから、そこを入り口に自分が出会ったり、いいなって思っているいろんな人たちのことを伝えていけたらいいなって。

K今回深谷駅の中でこうしてpop upができたことは本当に嬉しいし、やれてよかったです。

編集後記

終始、和気あいあいとした雰囲気の中で進んだインタビューでした。KINOMITOさんは小さんとのお友達だったことから、今回のoffLineの企画に関わっていただくことになりました。話し出すと、お互いわかっていたこと以外に、お互いに初めて知る意外な共通点なども多かったようです。

KINOMITOさんに声をかけたタイミングのエピソードは、この3人に何か「不思議な縁」を感じざるを得ません。ただ、それは決して不思議なものではないでしょう。お互いにやっていることの奥底に、次に何をやりたいのかという「意思」をうっすらと感じているのかもしれません。それを人は、「不思議な縁」と呼ぶのでしょう。

インタビュアー・本文編集:山藤優花
編集後記:飯野泰弘

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